マネジメントの手助けになる「スキルの熟達化」を学ぶ
こんにちは。
yooです。
突然だが、働く人にとって「マネジメントの関心」は様々なレイヤー(上司視点、部下視点)にとっても切っても切り離せない関係にあると思う。
グーグルで「マネジメント」を検索すると「約179、000、000件」の記事が存在する。
では「マネジメント」に困難さを感じているのはどれくらいの割合だろうか。
「マネジメント 難しい」というキーワードで検索すると「約172、000、000件」の反応がある。
1億7千9百万に対して1億7千2百万なので、マネジメントというキーワードに対して「96%の割合」で難しいと感じている人がいるということになる。
なぜ「マネジメント」にこれほどの困難さを感じる人がいるのだろう?
答えは「マネジメントの定義」が組織によってバラバラだからではないだろうか。
この記事の結論は、
定義の曖昧さを解決するのは認知心理学の「熟達化」という概念が役に立つという話になる。
■なぜ「マネジメント」にこれだけの困難さが生まれるのか
そもそも論になるが、「マネジメントの定義」をしっかりとアウトプットすることはできるだろうか?
定義を明らかにするには、「マネジメントを行う側」と「マネジメントを行われている側」の定義を一致させなければならない。これが難しいのではないだろうか。
つまり、マネジメントに関わるステークホルダーの意思統一が難しいということになる。言い換えると、マネジメントに関わるコミュニケーションの問題とも言える。
■熟達化とは「スキル習得のプロセスを明らかにする」こと
マネジメントの定義を明らかにするには「成果へのプロセスを定義すること」が役に立つ。
これがこの記事のテーマになる「熟達化」という事になる。
熟達化とは何か。
特徴をいくつか挙げておく。(認知心理学5 学習と発達から引用)
・人があるスキルを獲得していくプロセスにおいて、成熟していくプロセスを概念化したもの
・適切な評価基準の獲得
・知識の再表象化
・転移可能な抽象的知識の生成
・自身の「潜在する情報」を「明示可能な知識」へと変えていく
とある。
簡単に要約すると、
スキルを習得した人がいる(熟達した人)
↓
スキルを習得する条件を整理する
↓
自分の知識で留まった状態から人に教えることのできる状態にする
↓
スキル獲得の細かな要件の評価基準を作成する
これを仕事というファクターで抽象化すると、
成果の出るスキル獲得におけるプロセスを定義づける
↓
すでにスキル習得した人の知見を人に教える用にアウトプットし直す
↓
そのプロセスに適切な評価基準を定める
レイヤー毎の役割は、
【マネジメントする側】
・成果を出すスキル習得の要件の用意
・スキル習得のプロセスの用意
・適切な評価基準を設けること
【マネジメントされる側】
・必要なスキルを習得する努力をすること
・スキル習得のためにコミュニケーションを怠らないこと
理想論だが、
成果を出すプロセスをマネジメント側が明示し、その要件を適切に要件づける。
してもらう側は成果を出す要件の習得する努力を怠らないという構図だ。
■マネジメントする方もされる方も「曖昧な指導では回らなくなっている現状」がある
一番の問題は、マネジメントを「する方」も「される方」も両方が解決策が分からない状況が生まれていることが問題。それではビジネスにおける不幸な状況が生まれてしまう。
この問題は、双方の認識相違が根底にある。
レイヤー毎に問題を整理すると、
【マネジメンする側】
・成果が出る要因を適切に教えることができていない、それが現場の混乱を招く
・適切に評価する基準を持っていない、評価が主観的判断に左右されてしまう
【マネジメントされる側】
・成果の出るスキルを学び取ることができていない
・自身を適切にモニタリングする視点を持てていない
という双方の問題によって生まれている問題でもある。
解決は簡単ではないが、人が働くというファクターで幸福を追求するならば避けては通れない問題であると思う。
今後の組織におけるマネジメントが「熟達化を学ぶこと」で改善されれば幸いだ。
参考資料