「AI」と「人間」のちがいを一言で言えますか?
こんにちは。
yooです。
2021年に入ってから今まで約50冊ほどの本を読んできました。
ついに今年1番になるであろう本と出会ってしまった。
(これがあるから読書はやめられない笑)
内容は自分がここ数年考えてきたテーマを端的に、論理的に、網羅的に、そして面白くまとめてある本です。
簡単に言えば、「AIと人間のちがいが分かる内容」といいましょうか。そんな内容でした。
大黒達也さんの著作。意外にも処女作だそうです。
経歴も芸術性と学術性を兼ね備えた天才というイメージでした。
[目次]
- ビジネスと創造性の融合
- 学業秀才と学業劣等
- 時代の求めている教育
- 終わりに
1、ビジネスと創造性の融合
ここ数年考えていたテーマとは「ビジネスと創造性の融合」です。
何を隠そう、私は元バンドマンであり音楽を挫折した身です。
音楽をやめた後に、ビジネスマンとして営業職で年収1000万を実現したという背景があります。何がなんでもビジネスの世界で成功してやるという気概がありました。
ビジネスマンとして仕事する中で、評価される人材には一定の共通点があることが分かりました。
それは「組織内の価値観に自分の考え(個人の創造性)を犠牲にして合わせる人材」でした。(たしかに基礎を習得する上で、修練は必要です。しかし、基礎を得て実力を得た人が創造的な仕事をしていないことが社会に閉塞感を生んでいます。)
「個人の考え」や「個人の創造性」の犠牲が「仕事における苦の側面」ではないかとも思っています。(仕事はそんなものだろうという批判が聞こえてきそうですが、、)
しかし、時代は「SDGS」「ダイバーシティ:多様性」がテーマになっています。
「仕事における負の側面」が表立った結果の反動だと思います。
多様性とは、個人の創造性に他ならないのではないでしょうか。
そんな正と負の側面を考慮に入れた上で、私はビジネスと創造性を融合した仕事を創出する。これが私のテーマです。
2、学業秀才と学業劣等〜頭がいいとは何を指すのか?〜
個人の創造性を軽視するのは、文化的な背景があります。
それは日本の教育における背景です。
日本の教育は、「答えや正解を覚えて正解を出すという教育」が根幹になっています。つまり、答えと正解が用意される前提になっている。日本でいう頭のいい人とは答えを出す力を鍛えた人のことだと推測します。
「答えを出す力」は必要ですが、人の持つ知能の一部分しか使っていません。
むしろ時代は「答えを作る力」を求めていると思っています。
心理学者のギルフォードという方が人の知能を多次元的に表しています。
大まかに分類すると、人の知能は「収束的知能」と「拡散的知能」に分かれます。
「収束的知能」=答えと正解を導き出す力・論理的思考・アルゴリズム・唯一の正解がある・学業秀才
「拡散的知能」=答えと正解をたくさん出す力・創造的思考・ヒューリステック・全てが正解になりうる
日本の教育カリキュラムは「収束的知能」を重視しており「拡散的知能」は軽視されている現状です。
教育が答えありきの考え方を優先しているので、学業でも仕事でも創造性を求めないのは当然の帰結です。
もちろん「収束的知能」の高い人は学業秀才ですし、すごい能力を持っています。
しかし、時代はその先の知能を求めていることが「SDGS」や「ダイバーシティ」を声高に叫ぶ現状から察することができるのではないでしょうか。
3、時代の求めている教育と仕事
最近聞く「AIに奪われる仕事」とは、「収束的知能を使った仕事」のことです。
「収束的知能」を使う仕事は「答えのある業務」です。答えがあるのであればコンピューターにプログラミングして機械的に行った方が効率的ですし速いでしょう。
時代は「収束的知能」を兼ねた、「拡散的知能」の高い人を求めている可能性が高いです。
GDP成長率がひと段落した先進国では、大きく成長するにはイノベーションが必要です。ここでいうイノベーションとは「拡散的知能」と言い換えることができるのではないでしょうか。
経済のファクターでイノベーションが叫ばれるのは「収束的知能→拡散的知能」に求められる能力が変化している背景があると思います。
4、終わりに
タイトルの答えを言いますと、
「AI」と「人間」のちがいは「拡散的知能の有無」です。
「拡散的知能」とは、「多様性」や「人が持つ一人一人の可能性」と言い換えてもいいかもしれません。つまりは「自分で考えて答えを作る力」です。
拡散的知能では答えはありません。答えは人それぞれ異なるでしょうし、自分で作ったものが答えになります。(わがままが全て許されるということではないですが、、)
時代は「収束的知能」と「拡散的知能」を兼ねそろえた人材を必要とするでしょうし、教育もビジネスの現場も同じくだと思っています。
一人一人の努力が「ビジネスと創造性の融合した社会」を形作る。