学術ハッカー

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上司の話がつまらないのはなぜか?その答えは「文脈干渉効果」にあった。

こんにちは。

yooです。

 

今日は学生時代や仕事、プライベートで当たり前に起こっていた、なぜ人の話はつまらないのかについて脳科学的見地から考察します。

ここ最近、脳科学系の書籍や論文をインプットしており、今回の内容はその中から得た知見です。

 

早速結論です。

人の話がつまらなくなるのは「文脈干渉効果」が働くからです。

 

 

■文脈干渉効果とは?

文脈干渉効果とは、

「何かを習得する際に、同じことを繰り返し練習すると「状況込み」で覚えてしまい、状況が変わると思い出せないという弊害が起きる恐れがある」というもの。

 

簡単にいうと、「人は物事を習得する時に、自分の文脈(主観的状況、主観的体験)によって覚えていて、場面が変わっても、自分の文脈でしか思い出すことができない」ということ。

 

もっと簡単言うと、「人は誰しも自分の文脈(コンテキスト)で物事を覚えているから人に伝える時は言い方を工夫しないと伝わらない」ということ。

 

上司の話や人の話がつまらないのは「自分の文脈に沿った話しかできないから何が言いたいのかわからない=つまらないになる」という事が起こり得るということ。

 

 

■よくいる自分の経験を語る人

 

自分の過去の経験を語る上司、皆さんの周りにもいませんか?

上司だけでなく、おそらく自分もしてしまっていると思います。

 

 

話が伝わりづらいのは自分の文脈の視点(主観的体験、主観的経験)に沿ってしか物事を伝えていないから。

的確に適切に伝えるには、自分の主観を抽象化して客観的に伝える努力が必要になる。

 

これは他人事ではなくみんなに当てはまる話。

自戒の意味も込めている。

 

■人に教える訓練が近道になる

 

文脈干渉効果は、シュチュエーションを何度も変えて同じことを繰り返すことで防止することができるようです。

 

これを簡単に実行できる方法があります。

それが「人に教えること」なんです。

 

人に教えることを繰り返していると、自分の文脈だけで伝えていると相手に伝わらないことを実感できます。だから自分の文脈以外でも話せるようにならないと教えることができないのです。

そうやって試行錯誤して教えている内にシュチュエーションが何度も変わり、面白い話や伝わる話ができるようになっている。

 

魅力的な人は一方的に話をしたりせず、自分の話している文脈が相手と一致しているか確認を入れてながらコミュニケーションを取っている人が多いと思います。

それは自分の話が文脈干渉効果を受けてつまらなくなっていないかを確認しているのだろうと推測します。

 

自分自身も文脈干渉効果に気を付けて、

・人に教える機会を大切にする

・多種多様な人に伝える経験を進んで行う

・自分のアイデンティティが通用しないコミュニティで話をする

 

などを実践したいと思います。

 

 

さいごに、

参考文献と論文のリンクを貼っておきます。

 

www.amazon.co.jp

 

 

論文:運動学習における文脈干渉効果と 認知スタイルとの相互作用

https://www.lib.fukushima-u.ac.jp/repo/repository/fukuro/R000000084/7-386.pdf